内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科
吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。
高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に
内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

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吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

徒然日記

英語教育の愚論愚策

藤原 正彦 週刊新潮 2014年12月4日号

 文部科学省は先頃、公立小学校の5、6年生で必修となっていた「外国語活動」を正式の教科に格上げし、さらに小学校3年から英語を始める方針を固めた。「国際人育成のため」らしい。いつまで続く愚論愚策かと嘆息が出てしまう。
かつて英語の小学校導入が決められた頃、私はこう書いた。「5年生から英語を週1、2時間教えても話せるようにはならないから次には3、4年からとなる。それでもだめだから1、2年からとなる。すると1、2時間では足りないのだ、2、3時間にしようとなる。それでも日本人は話せるようになれない」。その通りの進行だ。
「2020年のオリンピックで若者達が日本を説明、案内できるように英語教育を強化する」と語る文科大臣政務官までいた。卑屈だ。日本で道を聞かれたら堂々と日本語で答えればよい。
まず断言できることは、小学校の英語教育導入を主張する人達のほぼ全ては英語ができず国際人でもないということだ。英語ができないという劣等感を小学校から学ばなかったせいにしているに過ぎない。英語ができれば国際人になれる訳でもない。アメリカ人は皆英語がうまいが、向こうの大学で教えていた私の見る所、国際人と呼べる者は1割もいない。小学校での英語強化に反対する者もいるが、「小学校教員のほとんどが英語を話せないのに何をどう教えるのだ」「ネイティブが教えない限り反対」「中学の内容を小学校に下ろすのなら反対」など技術論が大半だ。誰が教えようとダメなものはダメなのだ。理由は大きく2つある。
1つ目は、日本人の大半は小学校1年から毎週3時間ずつ英語を学習しても話せるようにはならないということだ。幻想を国民に抱かせるのは罪である。日本語と英語はあらゆる点でそれほどかけ離れている。英語を使う職業につく希望を持つ者だけが中学から全力で始めればよい。授業だけでは到底足りず独力で猛勉するしかない。
中学時代の私は、記憶力の最もよい時期にと毎日家で英語に集中した。従来の文法と解釈を柱に、大学受験に必要な単語6000語や基本的英文例を中学時代に片端から暗記してしまった。高校以降はさほど英語をしなかったが、大学生の頃には聴き取りを除きかなり流暢に英語を読み書き話すことができた。外国語学習は、一気呵成の集中が最も効率的なのだ。小中高大とダラダラ続く日本の英語教育ではまったく効果が上がらない。物にならない英語に多大な時間と労力をかけるのは国民エネルギーの壮大な無駄だ。
第2は近年の英語狂躁は日本の文化や伝統に対する挑戦でもあるということだ。幼い頃から英語を学び米英人に教えられるということは、単なる語学を超え、米英的発想、態度、文化を無垢な心に刻印されることでもある。それは子供達が日本の文化、伝統、情緒、道徳の素晴らしさを認識することを妨げ、すでに国民病となりつつある米英へのコンプレックスを助長する結果となる。外国文化を忌避する必要はないが、幼いうちはまず自国文化をたっぷり身につけ、自国への自信と誇りを持つことが先決である。
さらに困ることに小学校から長年英語にかまけていると、古今東西の名著を読む時間がとれず教養が身につかない。例外的に有能な者を除き、「教養と外国語並び立たず」なのだ。かつて英文学者の中野好夫氏は「語学ができるほどだんだん馬鹿になる人間の方がむしろ多い」と述べた。
小学校での英語教育とは、我が国がグローバリズムという名のアメリカ主導の世界支配に加担することでもある。21世紀は効率、能率、規制なき自由競争ばかりを強調するグローバリズムを是正し、多少不便でも各国、各民族、各地方に美しく花咲いた文化、伝統、言語を取り戻す時代でなければならない。ローカリズムの時代なのだ。
英語を尖兵とする米英文化の侵略から各国がいかにして自国文化を防衛するかは、世界各国の直面する現代の最重要課題なのだ。