内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科
吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。
高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に
内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

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吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

徒然日記

自分にだけ向けられたメッセージを聴きとる

身体知性      佐藤 友亮   朝日新聞出版

佐藤 独自のスタイルでレヴィナスの研究をしようと思われたことと関連して、おうかがいします。私は大学医学部から、医学部以外の大学教員に移って5年になるのですが、今の大学生は経済的な効率を重視する傾向が非常に強いなと感じています。アルバイトやサークルを選ぶのも、報酬の条件や、就職活動の際、エントリーシートに書きやすいからということで選びがちで、自分が本当になにをしたいのか自分の感覚を信じる、そういう能力がすごく弱まっている気がします。

一方で、本当に力を発揮したり、社会で非常にいい仕事をするためには、どこかで先ほど内田先生が言われたような、自分の感覚を信じたり、自分自身の判断を肯定するというか、自己肯定が大事だと思うのですが、いかがでしょうか。

内田 自己肯定というとまず最初に「自己」がなければいけないという感じになってしまう。「したいことをしなさい」と言うと、「自分は何がしたいのか」を考え込んでしまう。そうすると「分からない」と言う人がいる。ですから、あまり「好きなことをしなさい」と言うとかえって混乱することもある。僕はそれよりも「あなたを呼ぶ声に耳を傾けなさい」と言う方がいいかなと思います。「したいこと」よりも「呼ばれること」に気を配る。

人間が自分に対する自己肯定感を得られるのは、「いるべきときに、いるべきところで、なすべきことをなした」ことによって、感謝され、評価されたときです。余人を以ては代え難いタスクを果たしたときに初めて自己肯定感が獲得できる。「ここに来て、これをして」という自分に向けられたメッセージを誤またず聴き取る力です。

学生には「キャリアのドアにノブはついていない」とよく言います。「キャリアのドアはあちらからしか開かない」。自分でドアノブを回して開けることはできない。その続きがあって、そのドアをノックすると、ドアの向こうから「合言葉は?」と聞かれる。そうしたら、「知りません、教えてください」。これが合言葉(笑い)。

佐藤 「教えてください」ですか。合言葉を聞かれたときに、「分かりません。失礼します」と帰ってしまう人が多いような気がします。自分から尋ねてはいけないと、最初から決めつけてしまっているというか。

内田 「プリーズ」というのがマジックワードなんです。だって素人なんですから、マジックワードなんか知ってるはずがない。「知らないことは知っていそうな人に訊く」というのが正解なんです。自分の手持ちの資源、等身大の力で、そこでできることをする。そうすると道がおのずと開ける。一番いけないのは、「みんなこうしているから」と他人を模倣すること、「こうすれば、こういういいことがある」という功利的な計算や、「こうしないと叱られるんじゃないか」という恐怖によって動くことです。そういうもので耳を塞いでしまうと、もう「呼び声」が聞こえなくなる。

地球上にいる70億の全員について、その人を求めている唯一無二の場所がある。僕はそう思います。だから、心を鎮めて、耳を澄まして、自分を呼んでいる声を聴く。ノイズがうるさければ静かなところに移動するし、刺激の強い環境だと心が乱れるなら、心が鎮まるところにゆく。それを「自己決定」というような言い方で表現したくない。そうではなくて、かすかなシグナルでも聴き落とさないような静穏な環境を求めて、ただ動いているだけです。でも、そうしていると、結果的にはまっすぐに一本道を歩むことになる。