内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科
吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。
高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に
内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

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吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

徒然日記

こんなに、症候群

おとなの始末 落合恵子

 タイトルを目にして、ああ、あれね、と頷くひとも多いだろう。レオ・レオーニの絵本『あおくんときいろちゃん』(藤田圭雄訳 至光社)である。
 人間関係を考える時、わたしはたびたびこの絵本を紹介してきたが、1950年代に刊行されたこの絵本に、今回も登場してもらおう。
 家族も夫婦も友人も、人間関係には、ある種の共依存的な側面はある。その側面もすべて否定してしまったら、関係はほぼ成立しないだろう。共依存が問題になるのは、それがある限界を超えた時、そして一方に苦痛をもたらした時である。
 行き過ぎると、「こんなに、症候群」とも呼ぶべき、ある種の症状になる。勝手な命名だが、「こんなに、症候群」について説明しよう。
「わたしはあなたのことを『こんなに』考えているのだから、わたしに感謝すべき」
「わたしはあなたのために『こんなに』尽くしたのだから、あなたもそれに応えるべき」
「あなたのことを『こんなに』真剣に考えるひとって、わたし以外に誰がいる?」
「こんなに」「こんなに」「こんなに」……。
「あなたのために」と言うけれど、それは自分のために、ではなかったのだろうか。いやな言葉だが「尽くした」と言うなら、「自分」が「そうしたいから、そうしたまでのこと」ではないか。
 自分の体感温度と、他のひとのそれは違う。
「こんなに」という中には、体感温度まで自分と同じにしろ、という強要が見え隠れする。問題は、それが友情であり、愛情であると思いこんでいるところにある。
 それは愛情でも友情でもない。束縛、強制、抑圧、自己満足、ある種の支配と被支配の関係でしかない。それが愛の名のもとに無意識のうちに成立し、継続しているのだ。想像するだけで、息が詰まる。
 夫婦だから友人だからすべて一緒に、というのも違う。お互いの趣味が違うのに、相手が熱中しているそば打ちや陶芸やゴルフにいつもつき合うことはない。
 それぞれの世界や楽しみ、そこでの友人関係もあって、でもやっぱりふたりの時空はかけがえがない、というありかたでなければ。
 さて、レオ・レオーニの絵本『あおくんときいろちゃん』である。
 この絵本を、わたしは、友情についても、恋愛感情についても家族のありようについても、民族同士の向かい合いかたについても、外交についても該当するテーマを含んだ作品だと紹介してきた。ストーリーを簡単に説明しよう。
 あおくんときいろちゃんは仲良し。ある日、遊んでいる間にふたりの気持ちが高まって、それぞれの色を混ぜ合わせた「みどり」になる。具体的な意味における「あおくん」と「きいろちゃん」の消滅である。それぞれの家に帰ったあおくんときいろちゃん=「みどり」は、それぞれの家族から言われる。
「うちの子じゃないよ」
 泣きに泣いてふたりともあおの涙ときいろの涙になり、それぞれの涙が「あおくん」と「きいろちゃん」になりました……。そういったストーリーのちぎり絵の絵本である。
 あおくんはあお、きいろちゃんはきいろという自分の色があるから、ふたりでつくる「みどりの時空」が輝くのだ。人間関係の、これは基本ではないだろうか。