内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科
吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。
高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に
内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

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吉川内科小児科 生薬方剤による漢方診療(保険適用)

吉川内科小児科は、愛知県名古屋市中村区、名古屋市立豊臣小学校の西にある内科小児科医院です。高血圧や、肥満などメタボリックシンドローム、リセット禁煙、漢方診療(保険適用)を中心に内科・小児科・アレルギー科・リハビリテーション科の診療をしています。お気軽にご相談ください。

徒然日記

お化け

学生との対話  小林 秀雄  新潮文庫

 

歴史の上で、人々の信仰の推移というものが、まざまざと見えて来るのも、人性に備わる信仰性の不易(ふえき)を念頭に浮べての事である。今では、お化けを信ずる人は少くなったという問題は、科学の知識の進歩と言う流行の問題に属すると見て仔細はないし、歴史というものの実体は不易と流行とで一体をなしているという古くからの考え方に、反対する理由もないのです。専門の歴史家はさて措き、普通の歴史好きというものは、過去に生活していた全くの別人と、今日の隣人の如く親しく話し合っているものなのだ。それが、私達の歴史に対する尋常な態度であるし、そこに私達に親しい生きた歴史の実体もあるのです。お化けを信ずる人は少くなったが、決して無くなりはしない、困った事だと柳田さんが言うのは、そういう歴史の実体に直面しての言葉だ。

証拠が無ければ信じないという今日の流行思想によって、お化けは、だんだん追い払われるようになったが、何処(どこ)から来るとも決してわからぬ恐怖に襲われる事は、人間らしい傷つき易(やす)い心を持って生活をつづける限り、無くなりはしないのです。それをお化けは死なないという言葉で言って悪い筈はあるまい。お化けの話となると、にやりと笑うのだが、実はその笑いにしても、何処からやって来るのか、笑う当人には判っていないではないか。という事は、追っぱらっても、追っぱらっても、逃げて行くだけのお化けは、追っぱらった当人自身の心の奥底に逃げ込んで、その不安と化するのである。人間の魂の構造上、そういう事になる。そこで、追っぱらわれたお返しに、彼をにやりと笑わせる。笑っても、人生で何一つ実質のあるものが得られない、全くうつろな笑いを笑わせるのです。そんな事まで出来なければ、お化けとは言えますまい。このような次第になったのも、「自分の懐中にあるものを、出して示すことも出来ないような、不自由な教育を受けて居る」結果であると、柳田さんははっきり言っています。懐中にあるものとは、言うまでもなく、私達の天与の情(こころ)です。情操教育とは、教育法の一種ではない。人生の真相に添うて行なわなければ、凡(およ)そ教育というものはないという事を言っている言葉なのです。